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[マッジマ・ニカーヤ][象跡喩大経]

2009-10-17

目次


日本語訳

1059友よ、外側の水の要素が怒る時があります。その時、外の地の要素は消滅することがあります。友よ、実に、その外の地の要素の、それ程、老大なるものの無常であることが知られることでしょう、滅尽する性質であることが知られることでしょう、衰滅する性質であることが知られることでしょう、変わっていく性質であることが知られるでしょう。また、このほんの暫くの間在るだけの身体に渇愛・執着された「私、私のもの、私がいる」とは何でしょうか。実に、そのようなものはありません。

パーリ語

(5/21)

1059 Hoti kho so, āvuso, samayo yaṃ bāhirā āpodhātu pakuppati. Antarahitā tasmiṃ samaye bāhirā pathavīdhātu hoti. Tassā hi nāma, āvuso, bāhirāya pathavīdhātuyā tāva mahallikāya aniccatā paññāyissati, khayadhammatā paññāyissati, vayadhammatā paññāyissati, vipariṇāmadhammatā paññāyissati. Kiṃ panimassa mattaṭṭhakassa kāyassa taṇhupādinnassa ‘ahanti vā mamanti vā asmī’ti vā? Atha khvāssa notevettha hoti.

Hoti kho so, āvuso, samayo yaṃ bāhirā āpodhātu pakuppati

hoti: hū+ a to be; exists.→「ある」
so:(nom. sin. of ta), m. he.→
samayo:samaya 「時」(nom.) →「時が」
pakuppati: pa + kup + ya is angry.→「怒る」

友よ、外側の水の要素が怒る時があります。

Antarahitā tasmiṃ samaye bāhirā pathavīdhātu hoti

antarahitā:antarahita 「消滅する・消失した」(a.) →
tasmiṃ:taṃ「それ」(n. sg. loc.) →
samaye:samaya「時」(sg. loc.) →

その時、外の地の要素は消滅することがあります。

Tassā hi nāma, āvuso, bāhirāya pathavīdhātuyā tāva mahallikāyaaniccatā paññāyissati, khayadhammatā paññāyissati, vayadhammatāpaññāyissati, vipariṇāmadhammatā paññāyissati

tassā:sā「それ(彼女)」(sg. dat. gen.) →
hi: ind. because; indeed.→
nāma: nt. name; the immaterial factors such asconsciousness, perception.(adj.),(in cpds.) having the name of.→
bāhirāya:bāhira 「外の」(dat. sg.) →
tāva: in. so much; so long; as far as.→「それだけ・それ程・まず」
mahallikāya:mahallika 「老練の・老大の」(a. f.) →
aniccatā:aniccatā「無常性」(f.) →
paññāyissati:paññāyati「知られる・認められる」(fut. sg. 3rd.) →
khayadhammatā:khaya 尽・滅尽+ dhammatā(f.)「法性」「滅尽の法性」 →
vayadhammatā:vaya 「衰滅」+ dhammatā(f. nom.)「法性」「衰滅の法性」 →
vipariṇāmadhammatā:vipariṇāma 「変易」+ dhammatā(f.)「法性」「変易の法性」 →

友よ、実に、その外の地の要素の、それ程、老大なるものの無常であることが知られることでしょう、滅尽する性質であることが知られることでしょう、衰滅する性質であることが知られることでしょう、変わっていく性質であることが知られるでしょう。

Kiṃ panimassa mattaṭṭhakassa kāyassa taṇhupādinnassa ‘ahanti vā mamantivā asmī’ti vā? Atha khvāssa notevettha hoti

kiṃ: rel. or inter. pron. what?(m.) ko = who?(f.) kā= which woman?(nt.) kaṃ= what thing?→
panimassa:pana 「また・しかるに」+ imassa (imaṃ「これ」 m. n. sg. dat. gen.) →
mattaṭṭhakassa:matta 「〜だけ」+-(ṭ)ṭha 「在る」+ ka (形容詞をつくる接尾辞)(gen.) →「ほんの暫く在るだけの」
kāyassa:kāya 「身体」(m. dat. gen.) →
taṇhupādinnassa:taṇha 「渇愛」+ upādinna (upādiyati「執着する」のpp.「執着された」)(dat. gen.) →
ahanti:ahaṃ+ ti →
mamanti:mamaṃ(ahaṃのgen.)+ ti →「『私のものである』と」
asmī’ti:asmi (atthi「ある」 sg. 1st.)+ iti →「『私がいる』と」
vā?:vā? →
atha: ind. then; and also.→「時に、また」
khvāssa:kho assa (imaṃ「これ」 gen.上のgen.の単語を受けている?) →「実にその(ようなこと)」
notevettha:noteva (no +(t)+ eva)+ ettha 「ここに」 →

また、このほんの暫くの間在るだけの身体に渇愛・執着された「私、私のもの、私がいる」とは何でしょうか。実に、そのようなものはありません。


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初出: Sat October 17 2009 23:15 (+0900)


パーリ語はe-Tipiṭaka Quotation (World Tipiṭaka Edition 2005)のパーリ経典を元にしています