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長老偈第995偈 (Sāriputtattheragāthā) 注釈書

[長老偈][サーリプッタ尊者][注釈書]

長老偈第995偈(Sāriputtattheragāthā)注釈

日本語訳

「師が法を教示されていることに関して、彼は十分な条件を具足する」と比丘達における法話によって起った「調御の導き」を示しつつ「他の者に」と偈を口にされました。ここにaññassa(「他の者に」)とは、自分の甥に長爪の行者に関して言われたこと(です)。実に、彼に師が感覚への執着の経を教示されている時、この大長老が修道を証得して、声聞波羅蜜の智慧の頂上に到達されました。"Sotamodhesimatthiko"とは、師を扇ぎつつ立って望んでいて聴こうと欲しつつ耳を傾けた(ことです)。 Taṃ me amoghaṃ savanan (「それは私に空虚ではない傾聴でした)とは、それがかくの如く教えを聴くことが自分にとって空虚ではなく、無駄ではなく、第一弟子によって得られるべき成就の助けでした(ということです)。それ故に「解脱」などと言われたのです。

パーリ語

‘‘Yaṃārabbha satthā dhammaṃ deseti, so eva upanissayasampanno’’ti bhikkhūsu kathāya samuṭṭhitāya‘‘nayidameta’’nti dassento‘‘aññassā’’ti gāthamāha. Tattha aññassāti attano bhāgineyyaṃ dīghanakhaparibbājakaṃ sandhāyāha. Tassa hi satthārā vedanāpariggahasutte (ma. ni. 2.205-206) desiyamāne ayaṃ mahāthero bhāvanāmagge adhigantvā sāvakapāramīñāṇassa matthakaṃ patto. Sotamodhesimatthikoti satthāraṃ bījayamānoṭhito atthiko hutvā sussūsanto sotaṃ odahiṃ. Taṃme amoghaṃ savananti taṃ tathā sutaṃ savanaṃ mayhaṃ amoghaṃ avañjhaṃ ahosi, aggasāvakena pattabbaṃ sampattīnaṃ avassayo ahosi. Tenāha‘‘vimuttomhī’’tiādi.

‘‘Yaṃārabbha satthā dhammaṃ deseti, so eva upanissayasampanno’’ti bhikkhūsu kathāya samuṭṭhitāya‘‘nayidameta’’nti dassento‘‘aññassā’’ti gāthamāha
yaṃ:(nt. sing. of ya), adv. which; whatever thing. adv. because of.→
ārabbha: ind. beginning with; referring to; about.→「〜に関して」
satthā:satthar 「師」(nom.)→「師が」
dhammaṃ:dhamma「法」(acc.)→「法を」
deseti: dis + e points out; preaches; expounds.→「示す・教示する」
so:(nom. sin. of ta), m. he.→
eva: ind.(emphatic particle), only.→
upanissayasampanno:upanissaya 「近依・親依(基盤・支え・十分な条件)」+ sampanna 「具足する」→
bhikkhūsu:bhikkhu「比丘」(pl. loc.)→
kathāya:kathā「説・話」→
samuṭṭhitāya:samuṭṭhita「等起する・生起する」→
nayidameta’’nti:nayi (neti「導く」のaor.?「導いた」)+ dameta’’nti →(よく分りません)
dassento:dasseti「示す・見せる」(ppr.)→「示しつつ・見せつつ」
aññassā’’ti:aññassā’’ti →
gāthamāha:gāthaṃ「偈」(f. acc.)+ āha 「言った」→

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長老偈第995偈

[長老偈][サーリプッタ尊者]

目次

第995偈

パーリ語

Aññassa bhagavā buddho,

dhammaṃ desesi cakkhumā;

Dhamme desiyamānamhi,

sotamodhesimatthiko;

Taṃ me amoghaṃ savanaṃ,

vimuttomhi anāsavo.

aññassa: añña「他の、異なる」(dat.) →「別の者に」
bhagavā: bhagavant 「世尊」(nom.)→「世尊は(が)」
buddho: buddha 「ブッダ」(nom.)→「ブッダが」
dhammaṃ: dhammaṃ→「ダンマを」
desesi: deseti 「示す・教示する」(aor.)→「教示した」
cakkhumā;: cakkhu 「眼」+ mā(mantのnom.)→「有眼者は」
dhamme: dhamma →
desiyamānamhi: desiyamāna (desiyati (desatiの受動態?)「示される・教示される」+ ppr.の語尾 māna)+ amhi(atthi: 1sg.)→
sotamodhesimatthiko;: sotaṃ(sota (acc.))「耳を」+ odhesi (odahati: aor.)「傾けた」+ (m) atthiko「希求する」→
taṃ: taṃ→「それは」
me: ahaṃ(dat.)→「私にとって」
amoghaṃ: amogha 「不空の」(a.)→
savanaṃ: savanaṃ→
vimuttomhi: vimutta (nom.)「解脱した」+ amhi( atthi「〜である」1sg.) →
anāsavo: anāsava 「漏のない、無漏の」(nom.)→

日本語訳

別の者に、世尊ブッダが

有眼者が法を説き給う

法が説かれつつある時に

求めて耳を傾ける

それは私の虚ろでない傾聴であり

私は解脱、無漏となりました


22x22(2649bytes)上記の長老偈の日本語訳については著作権は放棄します。御自由にお使い下さい(編集・改変・ソフトウェアに組込むなど)。ただし日本語訳についての質・内容は保証しませんし、この訳をご利用になる上で生じるいかなる不都合に対して、上の日本語訳の作者は責任を負いません。

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サーリプッタ尊者の生涯 (3)

[サーリプッタ尊者][Access To Insight]

Access to Insight Library にあるNyanaponika Thera による"The Life of Sariputta"を訳してみたものです。

目次
  • 序文
  • 第I部:誕生から阿羅漢になるまで
  • 第II部:智慧の完成
    • 友情
    • 他の人を助ける者
    • (解脱の)獲得
    • 法輪を転ずる者
    • サーリプッタ尊者の親類
    • 害意のない者
  • 第III部:彼岸
    • チュンダ経(Cunda Sutta)
    • ウッカチェーラ経(Ukkacela Sutta)
  • 第IV部:サーリプッタ尊者に関連する経典
  • 第V部:ジャータカにおけるサーリプッタ尊者
  • 付録:サーリプッタ尊者とマハーモッガラーナ尊者の遺骨についての覚書
  • 注釈

第II部:智慧の完成

友情

もしもサーリプッタ尊者が感謝の念をずっと持ち続けることが注目に値するというのであれば、尊者の友人としての面も勝るとも劣りません。マハー・モッガラーナ尊者とは、幼少のころから友人・相方であり、ずっと親密な関係でいて、そしてダンマについて数多くの会話を交わされました。なかでもとりわけ興味深いのは、サーリプッタ尊者の解脱の過程に光をあてたアングッタラニカーヤCatukka-nipata, No. 167にあります。この経典は、ある時マハー・モッガラーナ尊者がサーリプッタ尊者に会い行かれ、こう話しかけれられたと伝えています:

「友、サーリプッタよ、四つの(解脱への)道程があります:

苦行道・遅通達、
苦行道・速通達、
楽行道・遅通達、
楽行道・速通達

「友よ、この四つの行道のうちのどれで、友よ、執着なく漏から心が自由になったのでしょうか」これにサーリプッタ尊者がお答えになりました:「これらの四つの行道のうち、友よ、楽行道・速通達によってです」

この一節の説明は、もし禅定や智慧の前に、心の汚れを無くすことが、困難なく生じるとき、その歩みを楽行道(sukha-paṭipadā)と呼び、その逆は苦行道(dukkha-paṭipadā)と呼びます。心の汚れを無くした後に、智慧のゴール、道の到達が、もしも素早くなされるならば、その通達は「速」と呼ばれます(khippabhiññā)。その逆は「遅」と呼ばれます(dandhābhiññā)。この経典でのサーリプッタ尊者が言及しているのは、尊者が阿羅漢果を得た時のことです。尊者の最初の三つの道果を得る時については、しかしながら上記経典の注釈によれば、「楽行道、遅通達」です。

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Majjhimanikāya (中部経典) 目録 (2/3)

[マッジマ・ニカーヤ][経典]

中部経典のパーリ語タイトルと南伝大蔵経での和文タイトルとの対応、 World Tipiṭaka CSCD へのリンク表です。

[ Mūlapaṇṇāsapāḷi 根本五十経篇][ Uparipaṇṇāsapāḷi 後分五十経篇]

Majjhimapaṇṇāsapāḷi中分五十経篇(World Tipiṭaka , CSCD )

Gahapativagga 居士品(World Tipiṭaka , CSCD )

1(51) Kandarakasuttaカンダラカ経(World Tipiṭaka)(CSCD)
2(52) Aṭṭhakanāgarasuttaアッタカ城人経(World Tipiṭaka)(CSCD)
3(53) Sekhasutta有学経(World Tipiṭaka)(CSCD)
4(54) Potaliyasutta哺多利経(World Tipiṭaka)(CSCD)
5(55) Jīvakasuttaヂーヷカ経(World Tipiṭaka)(CSCD)
6(56) Upālisutta優波離経(World Tipiṭaka)(CSCD)
7(57) Kukkuravatikasutta狗行者経(World Tipiṭaka)(CSCD)
8(58) Abhayarājakumārasutta無畏王子経(World Tipiṭaka)(CSCD)
9(59) Bahuvedanīyasutta多受経(World Tipiṭaka)(CSCD)
10(60) Apaṇṇakasutta無戯論経(World Tipiṭaka)(CSCD)

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最終更新時間: 2015-06-29 12:47